日馬富士引退 | 伊勢ケ浜部屋に苦情電話絶えず

大相撲の元横綱日馬富士関の暴行問題で揺れる中、元横綱が所属した東京都江東区の伊勢ケ浜部屋では6日、力士たちが稽古を行った。
「日馬富士」の木札は稽古場の壁に掛けられたままで、上がり座敷には元横綱の荷物を入れる明け荷が置かれ、普段とは違う雰囲気で汗を流した。
十両以上の関取が冬巡業に参加しているため、幕下以下の力士だけで四股や相撲を取る稽古をした。猛稽古で出世した元横綱の厳しい視線はもうない。幕下の翠富士(みどりふじ=21)は「寂しいものがある。いろいろと指導していただいた」と神妙に語った。
部屋には苦情電話が絶えないという。5日には約3時間にわたり、「暴力部屋」などとののしる電話が続いた。ある力士は「どうしたらいいのか」と困惑を隠せない。
問題の余波は消えておらず、三段目の駿馬(しゅんば=35)は「稽古に集中して結果を出すしかない」と自らに言い聞かせるように話した。

■八角理事長「体調が一番心配」
日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は6日、元横綱日馬富士関から暴行を受けて負傷し、冬巡業を休場中の平幕貴ノ岩について、「とにかく貴ノ岩の体調が心配だ。師匠(貴乃花親方)によると相当具合が悪いという。元気でいてくれればいいが、どう悪化しているか分からない」と案じた。
貴ノ岩は11月の九州場所の全休に際し「脳振とう、左前頭部裂傷」などで全治2週間程度との診断書を提出したが、冬巡業休場に伴う診断書は出していない。八角理事長はけがの状態が不明瞭なことを憂慮し「被害者なのだから協会としても体調が一番心配。かわいそうだ」と話した。
貴ノ岩関の所在地については「部屋と聞いているが、(東京か福岡の九州場所宿舎かの)どっちか分からない」とした。

■鶴竜「何言っていいか分からない」
大相撲の冬巡業は6日、福岡・直方市の直方市体育館で行われた。
今回の巡業に参加している白鵬、鶴竜の両横綱は、申し合いこそ行わなかったが、午前中の稽古では土俵下で四股やすり足などをたっぷりとこなした。鶴竜は11月の九州場所で4場所連続休場となったが、休場の要因となった腰痛からの復調をアピールした。元横綱日馬富士関による鳥取市内での秋巡業中の暴行の際には、問題が起きた酒席に同席。この日、初めて問題について言及したが「今は何と言っていいか分からないです」などと、短くコメントするにとどめた。

■白鵬「ああだこうだ言うつもりはない」
冬巡業が4日、長崎・五島市で行われ、横綱白鵬(32=宮城野)が、暴行問題の責任を取って引退した元日馬富士関について「本人にどういう言葉をかければいいか見つからない。難しい」と神妙な面持ちで語った。元日馬富士関が11月29日に引退後、初めて胸中を明かした。
自身も、九州場所での異例の抗議や千秋楽での万歳三唱について、八角理事長(元横綱北勝海)から厳重注意を受けたこともあり、口を閉ざしていた。報道陣に「巡業始まってるので」と切り出し「時間をおいてから本人に直接伝えられればいい。今はみなさんを通してああだこうだ言うつもりはない」と宣言した。
暴行問題がありながら、大勢のファンが訪れたことには「近い距離で自分のお気に入りの力士と、握手やサインをしてもらったりして楽しんでもらえれば」と穏やかな表情で話した。

■日馬富士、書類送検へ
大相撲の元横綱日馬富士関(33)が平幕貴ノ岩(27=貴乃花)に暴行した問題で、鳥取県警は傷害容疑で一両日中にも元横綱を書類送検する方針を固めた。起訴を求める「厳重処分」の意見を付けるとみられる。捜査関係者への取材で4日分かった。
元横綱は秋巡業中の10月25日夜、横綱白鵬らモンゴル出身力士や地元関係者らと、鳥取市内にあるラウンジで会食。酒を飲んだ上で、白鵬が説諭していた際の貴ノ岩の態度に腹を立て、素手やカラオケのリモコンで殴打し、頭部に裂傷などを負わせた疑いが持たれている。
貴ノ岩は10月29日に県警に被害届を提出。県警はラウンジの個室を現場検証し、同席した白鵬らから当時の状況を聴き、事実関係や動機面を詰めていた。
意見には、厳重処分に次いで重く、地検に判断を委ねる「相当処分」など複数の種類がある。県警は、被害届が出ていることや貴ノ岩の処罰感情などを考慮し、厳重処分を付けるとみられる。地検は県警の意見を参考に、起訴して正式な裁判を求めるか、略式起訴とするかなどを慎重に判断するとみられる。
大相撲の元横綱日馬富士関(33)が平幕貴ノ岩関(27)に暴行した問題で、鳥取県警は傷害容疑で一両日中にも元横綱を書類送検する方針を固めた。起訴を求める「厳重処分」の意見を付けるとみられる。捜査関係者への取材で4日分かった。
捜査関係者によると、元横綱は秋巡業中の10月25日夜、横綱白鵬関らモンゴル出身力士や地元関係者らと、鳥取市内にあるラウンジで会食。酒を飲んだ上で、白鵬関が説諭していた際の貴ノ岩関の態度に腹を立て、素手やカラオケのリモコンで殴打し、頭部に裂傷などを負わせた疑いが持たれている。
貴ノ岩関は10月29日に県警に被害届を提出。県警はラウンジの個室を現場検証し、会食に同席した白鵬関らから当時の状況を聴き、事実関係や動機面を詰めていた。

■白鵬のジャージー着用批判で朝青龍が激怒
元横綱朝青龍が、横綱白鵬がジャージーを着ていたことで批判を受けていることについて怒りをあらわにした。
4日放送のテレビ朝日系「モーニングショー」は、白鵬の巡業中の姿を撮した映像をオンエアしたが、浴衣ではなくジャージー姿だったことがネット上で話題に。また、ジャージーの背中に「MONGOLIAN TEAM」と書かれていたこともさまざまな臆測を呼び、同番組は5日放送でその賛否の声を紹介した。
フジテレビ系「バイキング」でもこの話題を取り上げ、貴乃花親方の母でタレントの藤田紀子は「お相撲さんは外出時は必ず着物と決まっている」と説明し、かつて貴乃花親方が現役時代に洋服を着ている姿を写真週刊誌に撮られ、「それを見た(二子山)親方の怒りがすごかった」と振り返った。
朝青龍は5日、ツイッターで「次ジャージー問題か?」と言及し、「地方巡業朝稽後、風呂上がり ジャージー着るの普通だよ!!朝青龍もう皆んなジャージー着て歩いてた」と主張。「MONGOLIAN TEAM」に関する批判に、「愛国心愛してダメなの?? ばかばからしい!!」と激怒し、「ジャージー問題するなら最初からからジャージー着るな、最初から決めて欲しい日本相撲協会!!」と訴えた。

■貴乃花親方と協会40分すれ違い
日本相撲協会の鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)は5日、元横綱日馬富士関に暴行を受けて冬巡業を休場している平幕貴ノ岩に関し、休場に必要な診断書を提出するように師匠の貴乃花親方(元横綱)に要請した。
鏡山部長は東京都江東区の貴乃花部屋を訪れたが、貴乃花親方は不在。電話も通じず、文書をポストに入れた。「(同親方から連絡は)何でも書面でと言われている。そういうものに応えるのが相撲道じゃないのか。ルールなんだから」と困惑した様子だった。
貴ノ岩は11月の九州場所を全休した際も「脳振とう、左前頭部裂傷」などと記された診断書提出が通常より遅れ、同場所2日目に出した。巡業部長の貴乃花親方は問題への対応などで冬巡業に不参加。5日も報道陣に無言を貫いた。
また協会広報部は、貴乃花親方が八角理事長(元横綱北勝海)に問題発覚前から連絡していたとの一部報道に対し「完全に事実とは異なる」と発表。同親方から事前に協会執行部や事務方に報告や連絡、相談をした事実は「一切ありません」とした。
元横綱日馬富士関(33)による暴行問題を調査している、日本相撲協会危機管理委員会の鏡山部長(59=元関脇多賀竜)が5日、都内の貴乃花部屋を訪れた。暴行を受けた平幕貴ノ岩(27)が冬巡業を休場中のため、診断書の提出を促す文書を持参。師匠の貴乃花親方(45=元横綱)に届けるつもりだったが不在で、文書を預けて引き揚げた。一両日中にも元日馬富士関は鳥取県警に書類送検される見込みで、その後は危機管理委の事情聴取に貴ノ岩が応じる予定。無言の被害者周辺に徐々に動きが出始めた。
鏡山部長が、立田山親方(元前頭薩洲洋)とともに貴乃花部屋を訪れたのは、午後2時28分だった。立田山親方が3度チャイムを押しても応答なし。仕方なく鏡山部長は、手にしていた封筒をポストに入れて引き揚げた。するとその後、部屋の中から関係者の女性が出てきて追いかけ、すでに車に乗り込んでいた2人に声を掛けた。鏡山部長は、その女性に向かって「貴乃花親方とは書面でやりとりしているので、それをお持ちしました」と説明した。